夏山シーズン真っ盛りということでアルプスや有名な山々は登山者で大賑わいだと思います。
そして、もうすぐお盆休みですね。お盆の時期にニュースで取り上げらるのが帰省ラッシュの大渋滞と海の事故、そして山の事故です。
登山をしている人なら山岳保険には入っていると思います。万が一の事故や遭難の際の金銭的負担を補助してくれるとても心強い存在ですね。しかし、その保険が使えるのは遭難者が見つかってからの話しで遭難者が見つからなかったら捜索費用以外は使用することができません。
遭難発生から72時間で生存率がガクッと落ちてしまうようです。
そして怪我など現在位置がわかっている遭難者はヘリが飛べばすぐに救助できますが、道迷いで遭難した場合、捜索は困難を極めるそうです。残念な結果になることも多いと聞きました。
ソロでの登山の多い僕は遭難したら見つかる確率はかなり少ないと思います。
そこで今回万が一の時に備えて「会員制捜索ヘリサービス ココヘリ 」に入会しました。
僕は遭難捜索に特化した日本山岳救助機構会員制度(略称「jRO(ジロー)というサービスに入会していて、ココヘリ とjROのコラボ企画を利用しました。
通常は入会金3000円が無料になり年会費の3650円のみで入会できるお得な企画です。
そしてココヘリ の発信機がjROモデルとなります。
ココヘリを簡単に説明すると、各会員ごとに固有のIDが入っている発信機を会員に貸与し、万が一遭難した場合は全国の提携ヘリが発信機のIDを探知する探知機を持って上空から遭難者の位置を特定し、位置情報を救助隊へ知らせることで迅速な救助を行うことができるサービスです。
つまり72時間の壁を破ることができ生存率を大幅にあげる事ができるのです。
ここで勘違いをしやすいのですが、ココヘリのサービスが救助をするのではなくて、ココヘリのサービスで遭難者を発見するのが目的です。
福岡であった夏山フェスタでココヘリが出展していたので色々とお話を聞かせてもらいました。
すでにココヘリの会員を捜索発見した実績も多数あり、谷筋に迷い込んでココヘリがなければ地上から発見することは困難な場所もあったと聞きました。
ココヘリの発信機の電波は視界のいい尾根などでは5キロほど電波が飛び、森や谷筋などでは3キロほどになると言ってました。
登山者以外でも消防や警察などの救助に関わる人たちの命綱として使用されているとのことでした。
電池の持ちは満充電で3ヶ月もち、ある程度の防水性もあるので端末をザックつけたまま沢登りなどをしても問題ないと言ってました。しかし、ダイビングなどで使う際はジップロックなどで防水処置をしたほうがいいとのことです。
行方不明の遭難者は失踪者?
山で遭難者が見つからず「行方不明」となっても「失踪者」扱いとなる事も多いようです。
失踪者となると遭難からたとえ1年や2年が過ぎても死亡認定がもらえないのです。
山岳保険に入っているから家族にはお金の迷惑をかけないと思っているかもしれませんか?
失踪者は7年間経たないと死亡認定が降りません。
死亡認定が降りなければ山岳保険はもちろん、生命保険なども受け取る事ができません。それどころか死亡認定が降りるまで掛け金を払い続けなければなりません。
僕はマイホームを購入しました。その時に団体信用生命保険に入りました。もし僕が死亡した場合ローンの残債を肩代わりしてくれる保険です。この保険も7年間経たないと受け取る事ができません。ということは7年間住宅ローンは支払わなければいけんません。
会社も死亡認定が降りていないので退職金も降りない可能性があります。
とこのように捜索費用などは山岳保険から補えてもそのほかの生命保険関係は受け取る事ができません。一家の大黒柱が遭難して行方不明になった時には、残された家族にはかなりのお金の負担をかけますよね。
無事に救助されるのが一番なのですが、最悪の場合ご遺体になってでも見つかる必要があるのです。それが滑落してバラバラになってしまってでも。
ココヘリのIDは家族の目につくところに書いておき、登山届などにも記入すると万が一の時の早期発見に繋がると思います。
遭難はしないのが第一ですが、もしもの事に備えて登山届はもちろん、これからは
「登山届」「山岳保険」「ココヘリ 」
と新しい登山の三種の神器となってくれれば遭難した際の生存率をグッと上げる事ができるかもしれませんね。
ココヘリのもっと詳しい事や申し込みはココヘリのHPからどうぞ。
ココヘリ | ヒトココ + 会員制捜索ヘリサービス