秋の英彦山へ

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久住の山々は紅葉がだいぶ麓まで降りてきているようですね。
最近久住や阿蘇ばかり行くことが多かったので、僕が初めて登った山で思い入れとご縁のある英彦山へいってきました。
夏の眩しいくらい緑に包まれた英彦山も綺麗なのですが、とっても暑い!!
なので英彦山に登るのは秋から春にかけてが多いです。
この日は前日に別所駐車場で車中泊をして翌朝の登山に備えました。
夜空がいつもより深く見切れないばかりの星空が広がっていました。

夜はとっても冷えました。朝5時に目覚ましをかけていたけれど、なかなかシュラフから抜け出すことができず、なんとかシュラフから這い出ると辺りはすっかり明るくなって時刻は7時になっていました。
キンキンに冷えたカフェオレをバーナーで温めて、カチカチになったフランスパンを少し炙って腹ごしらえ。
さて行きますか。



英彦山の参道は寒い季節特有のぴーんと糸を張ったような空気に包まれていました。
売店もまだ開いていないこの時の英彦山がとっても好きです。

今ではあまり見ない企業名の入ったベンチが哀愁漂いますね。
カメヤマローソクっていうのが英彦山らしいです。

参道を奉幣殿目指して登ります。
何度登っても息があがりますね。聞こえるのは自分の足音と、寝起きの運動を抗議するかのようにバクバクと脈打つ鼓動。
運動不足ですかねぇ。

奉幣殿は工事中でした。
参拝はできるので、この登山の道中の安全を祈念しました。

今回のルートは奉幣殿から玉屋神社を通り中岳に登りバードラインを通って下山するコースを行きたいと思います。
奉幣殿を過ぎてすぐにすでに落葉した黄色の銀杏の葉。
もしかして来るの遅かったかな?

少し進むとまだ枝にはついているけど今にも散ってしまいそうなもみじ。
綺麗だけど先週ぐらいが見頃だったかな。

英彦山の深い森にも朝日が少しずつ差し込んできて、ピーンと張った糸が緩むように少しずつ空気が暖かくなってきました。

朝日の差し込む森林浴は気持ちいいですね!
思わず歩調も早くなります。

小さな尾根を超えてまた谷間に入って行くとさっきまでの暖かい空気は何処へやら。
ひんやりとした空気に包まれ、鳥の声も聞こえずまだ寝静まっているようです。
先人たちが積み上げた石垣から力強く銀杏の木が生えていました。
きっとここに住んでいた人の自慢の木だったんでしょうね。

のんびりと森の中を歩いていると、玉屋神社へ到着。
玉屋神社を通るルートは英彦山の他のルートに比べて歩く人が少ないので、この気持ちいい玉屋神社の空気を独り占めすることができます。
お参りをしてザックを下ろして一息入れましょう。





ここでコーヒーでも飲みながら本でも読んでいたいですね。
きっと最高に気持ちいいですよ!!

さて、お次は鬼杉を目指して行きましょうかね。
小さな尾根を登ったり降りたり。
時には立ち止まって後ろの景色を見てみると、素敵な景色に出会えることも多いです。
少し標高が下がったこともあって紅葉がまだ綺麗な気もちらほらありました。


突然現れる尾根の真ん中にそびえるでっかい岩。天狗が置いていったのか?

この日の英彦山はとても優しい包み込むような日差しが差し込んでいました。

鬼杉の広場に到着。
このこれからの時期は時に枯れ枝が落ちてきやすいので足元だけではなく頭の上も注意しなくちゃいけないですね。

しゃくなげ荘から登って来る道は今は工事中で人も車も通ることができないそうです。
だけど登ってきている人がいたから、工事が休みの日曜日は人が通れるのかも?

秋っぽい写真(笑)


九州自然歩道 Kyusyu Netur Trail
日本語も英語で書くとかっこいいですね。
外国のような雄大な景色は少ないですけど、昔の史跡や山岳信仰の跡が多い九州自然歩道は外国にも誇れるトレイルだと思いますよ。

南岳からは英彦山周辺の山々が一望できます。
中岳の方からほら貝の音が聞こえていたので山伏の人が上がってきてたのかな。

中岳の山頂広場はお昼時というのもあって満員御礼の大にぎわいでした。ゆっくり休憩できるスペースがなさそうだったので、上宮へお参りして早々と撤収します。
中岳からは阿蘇の根子岳や由布岳も見えましたよ。


山頂付近の紅葉は見頃が過ぎて葉っぱすら残っていない状態でした。
紅葉は過ぎていても気持ちのいい秋空の下たくさんの人が山頂を目指して石段を登っていってました。

正面登山道の中腹にあるバードラインへの分岐を曲がりバードライン方面へ下っていきます。
日の当たる正面登山道とは違い、谷筋を下るバードラインは少し薄暗く、苔むした木々があり、正面とはまた違った景色を楽しむことができます。
このルートもあまり歩く人は多くないので、のんびりと歩きたい人にはおすすめです。
少し足元がガレている場所もありますが、ゆっくり歩けば大丈夫。
紅葉も終わっているみたいなので、バードラインには行かずにそのまま奉幣殿へ降りました。



奉幣殿付近も見頃は少し過ぎた感じだけど、まだまだ色づいた気もたくさんあり、多くの人で賑わっていました。

朝のピリッとした空気の参道や売店も暖かい日差しが降り注ぎ、賑やかな声が聞こえていました。
おいちゃんとおばちゃんのお疲れ様!の声がとても暖かい気持ちにさせてくれます。
ここで夏場はラムネ、冬場は甘酒をよく買います。


別所駐車場へ帰り着くとなんだかいい匂いが。

なんとピザ釜でその場で焼いてくれるピザ屋さんができてるじゃないですか!
英彦山もなんとオシャレになったんでしょう。
値段も一枚500円とリーズナブル。
マルゲリータを注文しました。
注文してから生地を伸ばしてトッピングを盛り付けてピザ釜へ。わずか数分で焼きたてピザの出来上がり。
ふんわりカリカリなもちもちの生地でとっても美味しかったですよ〜


英彦山の紅葉も麓近くまで降りてきて、山の中での紅葉はあまり見ることできなかったですが、久しぶりに英彦山を歩くことができてとても気持ちよかったです。
まさか英彦山でピザが食べれるとはねぇ。思わぬラッキーでした。


季刊 のぼろ (vol.10)

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